焼酎(ShoChu)2020.10.10

日本酒と同じく日本代表のお酒、焼酎もお酒好きとしては忘れてはならない存在です。
日本酒と焼酎の大きな違いは「醸造酒」であるか「蒸留酒」であるかの違いです。
カテゴリとして「醸造酒は、日本酒やワイン」=原材料の米やぶどう素材をそのまま溶かしている
「蒸留酒はウイスキーや焼酎、ウォッカ、ジン、白酒」=原材料が発酵して出来たものを蒸留している
とても簡単に言ってしまうとこのような説明になるかと。
要は一度気体にしているか否かです。ダイエット中には蒸留酒の方が良いと言われるのは蒸留したお酒の方が糖分が低いからです。

皆さまご存じのとおり、焼酎は芋焼酎でブレイクしましたが、おい芋だけではなく、麦、米、蕎麦、黒糖、雑穀、泡盛と多くの種類があります。
今回お話ししたいのは「米焼酎」別名「球磨焼酎」についてです。
7月に九州方面を襲った記録的な豪雨によって熊本県球磨川は大きな被害を受けました。その時はたくさんニュースに流れたのですが、これだけコロナ、コロナと騒いでいるためか、他にも様々なニュースが飛び交うせいか、数か月も経過すると球磨川の被害についてはニュースでも取り上げられなくなり、私たちの記憶も薄れてしまっているのではないでしょうか。
でもそんなに早く復旧するわけはないのです。支援サポートは継続しなければいけないとの思いがあります。

Fun酒も、一応(曲がりなりにも)酒関連商品を扱っている以上、少しでも貢献できればと思っています。
私の師匠のひとり、友田晶子先生が代表を務める「おもてなしSAKE女の会」が球磨川災害を支援しています。
球磨焼酎大使として一生懸命、焼酎を広める活動をされています。
もしこのブログを目にした方がご協力いただけたら、本当に本当に嬉しく思います。

「球磨焼酎 豪雨災害支援募金」with球磨焼酎大使&SAKE女の会

今日の午後は銀座のくまもと館で焼酎を買ってきました。
一番被害が大きかった人吉地区にある蔵の焼酎はすべて売れたそうです。こういうところ、ほんと日本人って素晴らしいなと思います!


水引作品について2020.4.21

3月から新型コロナウィルスの騒ぎで、世界中の人々が落ち着かない不安な気持ちで過ごしていると思います。
私自身も心がざらついているというか、スッキリしない気持ちをどうにか平常心に戻そうとしています。

あるテレビ番組で櫻井よしこさんが「日本人が本来の日本人に戻れば、一丸となってウィルスに立ち向かっていけるし、収束させることもできる」と言っていた言葉が印象的で、日本そして日本人をもう一度見つめ直してみようという気持ちになりました。
日本酒の歴史やハワイ酒の歴史も日本人の気質が大きく関係しています。水引の歴史も同じです。
「神を崇め自然を慈しみ、目的のために真面目にコツコツと取り組み、集団生活を乱さないよう協調性のある国民性」と私は思っています。

 

ここからFun酒が取り扱う「水引」に話を転じます。
水引は、人と人をつなぐという意味を持ちます。始まりは、飛鳥時代に遣隋使が朝廷への献上品を紅白に染めた麻布で結んでいたことと言われています。その後ずっと、贈答の際に水引を用いる風習が続いています。
大切な人へ気持ちをこめた贈り物を渡す、心をつなぐということはとても大事にされてきたのです。
水引は日本人の生活の中に自然に取り入れられています。
お祝い時のご祝儀袋についているのが一番目にする機会が多いかもしれません。お正月の豪華な水引飾りも有名ですね。でも私は水引がなぜご祝儀袋に使われるようになったのかを知りませんでした。この水引の歴史をひも解いた時にピンと閃くものがありました。「自分のお気に入りの日本酒を大切な人に差し上げる時、特別な想いを込めていることを表現できないか?」と。
そこからFun酒の水引作品はスタートしました。
ボトルだけではなく、グラスやお猪口にも水引をあわせた全体コーディネイトをしてみようと、試行錯誤しながら生み出した数々の作品。どれもFun酒の思いの詰まった品々です。私はこの作品たちひとつひとつがかわいくて、自分で使っています(笑)

水引の良さは美しい色合いを自分で作り出せることです。
例えばイタリアのお友達のおもてなしに使っていただい時はイタリアの国旗の色でボトルを飾ってみたり。

定年も迎えた上司にお世話になった御礼に送る日本酒を水引でラッピングしてみたり。

今は自粛で制限されている日本酒のイベント、たくさんの人がマイお猪口を使っているので自分のお猪口の目印が欲しい、、という声から作ったお猪口マーカーは、見栄えのするゴールドを使っています。
イベントで使うと気分も上がる!

水引は和紙で作られた一本の紙紐、それを何本か重ねて様々な形になる変幻自在でいろんな可能性を持った日本の大切な文化です。
折り紙にも通じるものがあると思います。一枚の紙から鶴が作り出されるなんて驚きです。
ご祝儀袋だけではなくて、日常生活にもっと取り入れて楽しんでもらえたら、嬉しいです(^^)

今は「STAY HOME」是非ご自宅飲みに取り入れて「おうちを楽しく」してください!


スイス森写真展と水引2020.2.24

「都会でスイスの自然と触れ合いませんか?スイスの森、写真展をやりますよ」
、、という友人からの魅力的な案内があり、西荻窪のギャラリー寿庵に出かけてみました。

西荻窪の住宅街にひょっこり現れる、おっと目を引く佇まい、ギャラリー寿庵さん。
扉を開けると中は、深い緑、緑、そしてまた緑!

写真家ブリギット・ラットマンさん
赤毛のチャーミングな女性、スイスで森の写真家として活動していらっしゃいます。
彼女の写真は、窓からみた景色がコンセプト。病院や老人ホームなど窓の少ない建物の壁に、あたかもそこに窓があるかのように、そして窓の外に森が広がっているかのように飾られているそうです。
患者さんたちを外に自由に出られない不自由さから解放し、ストレスの軽減や癒しの効果があるんですね。

窓の外の景色、こんなだったらいいな!

私の今まで目にしてきた日本の森の緑とはちょっと違う深みのある緑色に囲まれた空間は都会の癒しの一コマ。
そこでいただくスイスワインはとても美味しく、小さな窓から降り注ぐ日光の光が緑に映えて美しく、
とっても贅沢なひとときになりました。

パーティーに必要
ワインチャーム

日本酒は広島前垣酒造「賀茂泉」の純米大吟醸を持参。 前垣氏庭園“寿延庭”の特別ラベル限定酒です。著名な庭師、重森三玲 作庭の枯山水庭園です。
新作の水引の酒キャリーバックに入れてプレゼント。水引で編んだバックは思いのほか丈夫で何度も使えるタフな作り。この作品は、カラフルなもの(みえにくいけど)ピンク、青、黄色、紫、水色、緑の6色使いです。
とても喜んでいただけて嬉しかった!

スイスワインと日本酒
水引アレンジ

都会で緑に癒され、優しい気持ちになれた楽しい休日となりました。
ブリギットさん、また写真を持って来日してくださいね。待ってます!


熟成寿司の会2020.2.10

日本酒好きはこだわり人が多いです。
日本酒を通じて知り合ったSATOさん、食事とのペアリングを熱心に探究していてとても尊敬しています。
SATOさん企画のペアリング会、前回はイタリアン(日本酒に合わせて作っていないイタリアンです)とのペアリング会に私が持ち込んだのは藤井酒造の龍勢黒ラベルと日本盛の惣花でした。生ハムやソーセージ、ボロネーゼ、オリーブに負けない日本酒は、ほどよい酸味と旨味が口の中に広がり味のバランスを作りだしました。
そして今回は熟成寿司の会。
豪華なメニュー、写真と共に紹介します。

牡蠣のなめろう(喜久泉)間違いない

ホタテひも、有馬山椒煮(澤屋まつもと)山椒と日本酒の酸味のバランスがGOOD

金目鯛握り

平スズキ握り

本まぐろ赤身漬と葉ワサビ醤油漬(日高見)日高見は万能選手です。

熟成エビのたたき握り(義侠燗がサイコー)

生サバ醤油漬けとイカ肝(奥播磨で合わせました)

白子ムース(奥鹿生酛無濾過)

中トロ(奥播磨)

アワビ柔らか煮(久保田 碧寿)

うにウニ(日高見)

あん肝スイカ奈良漬け巻き(新政)サイコー

言葉も出ません。悶絶!

お寿司を更に美味しくしてくれる日本酒たちよ、ありがとう!!
日本酒銘柄紹介
・喜久泉
・澤屋まつもと五百万石うすにごり
・鍋島 純米大吟醸山田錦45%ゴールドラベル
・久保田 碧寿
・日高見 吟醸うすにごり本生原酒
・奥播磨 純米吟醸生酒超辛黒ラベル
・義侠 純米吟醸原酒50%
・奥鹿 生もと山田錦60 無濾過生
・新政 陽乃島

 


蔵元訪問:広島藤井酒造2020.2.6

2020年になり初投稿は、1月に訪問した広島、藤井酒造での酒造り体験の記録です。
新しい年を迎え、もう2月になってしまい、、早いものです。
さて、龍勢で知られる藤井酒造さんは生酛造りという昔ながらの製法にこだわりを持つ蔵元さんです。
安芸の小京都と称される美しい街並みの広島県竹原市にある蔵の歴史はなんと創業1863年とか。
1863年といえば、リンカーン大統領が奴隷解放宣言をした年です・・なんとすごい!
藤井酒造のすぐ側には、NHK連続テレビ小説で有名な「マッサン」のモデルとなったニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝氏の生家「竹鶴酒造」があります。また今はアニメ「たまゆら」の舞台となっていることでも多くのアニメファンが注目しているエリアです。

藤井酒造 龍勢

ここ藤井酒造さんは昔からの伝統的な日本酒製法にこだわり続けている蔵元ですと紹介しましたが、伝統的な酒造りとは何・・?と思われる方もいると思いますので、少しだけ伝統的な酒造り・・という部分について説明しちゃいます。
日本酒の作り方には、生酛(きもと)、山廃(やまはい)、速醸(そくじょう)など、いくつかの手法があります。生酛や山廃と日本酒のラベルに書いてあるのを見ている方も多いはす。ご存じな方はここ↓読み飛ばしてくださいね。

すご~く簡単に説明してしまうと、「生酛、山廃=自然界の乳酸菌を取り込んで作る」に対し、「速醸=人工的に乳酸を加えて作る」この違いです。日本酒を作るためには酒が腐敗しないよう日本酒タンクの中を酸性に保つ必要があり、タンクを酸性にするために乳酸がとても大切な役割を果たすのです。そしてこのタンクを酸性にするための手法の違いが生酛、山廃、速醸です。更に同じ自然界の乳酸菌を使う生酛と山廃は、蒸米と水を混ぜて櫂ですりつぶす「山卸(やまおろし)」という古来の作業があるかないかで違うカテゴリとされています。生酛=山卸をする、山廃=山卸を廃止(だから山廃)ということです。
ただ、どちらが優れているというわけではなく、山卸をしなくても発酵の力で生酛とは異なる美味しい味のお酒ができることが分かったので、生酛も山廃もどちらも存続しています。
速譲も同じで乳酸を加えることで短期間で品質の良い口当たりのキリっとしたお酒が出来ることが分かったのです。長い歴史の中で日本酒が研究され変化している証拠ですね!

いやはや、前置きが長くなりましたが(日本酒の話はなぜか前置きが長いんですよね~笑)
前述のとおり、昔ながらの製法にこだわる藤井酒造さんで今回体験させていただい古来の方法で蒸米と水を混ぜて櫂ですりつぶす「山卸(やまおろし)」作業です。こんな貴重な体験、なかなかできないです。
豊富で良質な水、緑の山々、寒暖のある気候を力にして、蔵人と蔵に住み着く酵母たちが自然のままに醸されていく、そんな酒造りを真近に見て、日本酒も日本人もすごいなって改めて思いました。

5代目藤井社長によると、この作業の時に歌を歌っていたと教えてくれました。酛すり歌というのかな?
生歌を聴いてみたいですね!
米擦りの作業は二人一組のチーム作業でした。相手との呼吸を合わせて行うので歌を歌いながらというのも納得です。

この他の工程でも、酒造りはチーム作業なんだということを強く感じます。息の合った蔵人たちの無駄のない動きは日本古来の武道のように気の入った美しいものでした。忘れられない映像として心の奥まで届きました。
藤井酒造の皆様、ありがとうございました!